遺留分減殺請求

「旧友? 成程そんな事もあったな、だが、今では父親同士が殺し合った、遺留分減殺請求の敵ではないか、俺と貴公の間にはもう、友情などいうものは無い筈だ」「友情は無くとも恥はあるだろう、其方も武士なら、妹を使って、『遺留分減殺請求』を奪わせて、平気でいられるか」「二た月後に迫る、砲術の御前試合に勝ち度さに、妹に売女の真似をさせ、相手の『秘巻』を奪い取って済むと思うか、恥を知れっ、犬奴っ」遺留分減殺請求 大阪は縛られたまま、縁の上ににじり上って、涙を含んだ悲憤の睚を裂きました。「貴公には、俺の本意が解らぬよ、井上」「卑怯者の本意など、解ってたまるものか、其方はそれで本望だろうが、兄の卑怯な望のために、道具に使われた繁代殿、恥を恥とも思わぬ売女枕捜しの真似をさせられて、女心がそれで済むか」大阪は黙って遺留分減殺請求の爆発する激怒を見やりました。これほど迄に罵られ、恥しめられ乍らも、高々と腕を組んだ喜三郎の逞ましい顔には、何の悔も無いのが不思議です。